- 手根管症候群になったらサポーターをした方がいいの?
- 手を使う時に不安になる
- どのサポーターがいいの?
あなたはこのように思われたことはありませんか?
サポーターや装具は付けた方がいいのか?付けない方がいいのか?
今回は手根管症候群になった場合のサポーターについてお話をしていきます。
是非、参考にしてみてくださいね。
サポーターは必要なの?
手根管症候群になってしまったときに、サポーターをしたらいいのかどうか気になりますよね?
手根管症候群の症状にも個人差はありますが、手根管症候群になった場合のサポーター使用はサポーターを付けると痛みやシビレが楽になるような感覚でしたら着けても良いと思います。
しかし、サポーターを着けていて違和感を感じる場合や症状も特に変化無いような場合はサポーターをしない方が良いと思います。
なぜなら、サポーターに頼り過ぎてしまうと筋肉・靭帯・腱という軟部組織が硬くなっています。この状態で更にサポーターで固定してしまう事でさらに軟部組織を硬くさせてしまう事につながるからです。
サポーターをする場合は日常生活での動きがある時に着けて、動かさない時はサポーターをしないようにしましょう。
手根管症候群とは?
手根管症候群とは、手のシビレや違和感を感じてから病院へ受診する方が多いです。
手根管とは、手首にある骨と手根靭帯に囲まれた空間をいいます。
その手根管にある空間を通っているのが正中神経です。この正中神経がその手根管内で、何らかの原因によって圧迫されると、手根管症候群を引き起こします。
一般的な原因とは?
- リウマチ
- 糖尿病
- 手の使い過ぎ
- 自己免疫疾患
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
などと言われています。
上記のように自己免疫疾患では、免疫系が自らの細胞を攻撃することで、体のいたるところに炎症が起きて、それが手根管内の異常に関係すると考えられます。
糖尿病や甲状腺機能低下症(橋本病)は、血液やリンパの流れに支障をきたしてむくみが悪化してしまいます。そのため、手根管の内圧が高くなり手根管症候群を引き起こしやすくなります。
手根管症候群の原因とは?
骨の動きが悪い
手根管症候群になっている方の多くは、手首周辺にある骨の動きが悪くなっています。
手と指には27個の骨が存在していて、手を使うときにはこの骨が歯車のように上手く回ることで負担をかけずにスムーズな動きになっています。
しかし、手根管症候群の方はその歯車が上手に回らないことで症状を引き起こしています。
手根管症候群になってしまうと、この骨の動きに制限がかかってしまい動かなくなってしまいます。その制限を解除できなければ、ばね指は治らないです。
ホルモンバランスの乱れ
手根管症候群がどうしてホルモンと関係していること言うと、ホルモンが腱を柔らかくしてくれるからです。
妊娠や更年期障害によるホルモンバランスの乱れも原因となることがあります。
比較的女性に多く、特に更年期や妊娠や出産にともなって症状が出やすいことから、女性ホルモンとの関連が考えられています。
女性ホルモンが乱れることによって手の腱鞘(腱が通る管)がむくみ、その状態が手の神経を圧迫することで症状が出るとされています。
特に親指から薬指を支配下に置く正中神経と呼ばれる神経が圧迫されます。手を酷使する仕事やスポーツでも同様の理由から、症状が引き起こされることがあります。
なので、ホルモンの分泌を促すために内臓の働きをよくすることやホルモンを分泌する指令を出している脳の働きを改善する必要があるのです。
間違った 手・指の使い方
手根管症候群になる方の多くが、手・指の使い方を間違えています。
仕事で手をよく使う人、最近ではパソコンでのデスクワークの人にも多くみられるようになっています。
サポーターをすることで動き過ぎないように少し固定するのも良いでしょう。
このように手をよく使うひとにみられる手の使い方が手首の角度が大きいのが特徴です。手首の角度が大きくなってしまうと手首にかかってくる負担が大きくなり、パソコンなどを長時間していると負担が蓄積されてしまいます。
このような使い方をしていると筋肉や船が自然とねじれてしまい、さらに負担が積み重なっていきます。
間違った使い方にって手根管症候群を引き起こしてしまいます。
また、一度治ったとしても間違った状態を繰り返していると再発にもつながってきます。
手根管症候群の症状~特徴~
手根管症候群には、特徴的な症状がみられます。
- 朝方・夜中になると症状が強く出る
- 異常感覚
- シビレ
- 親指から薬指にかけての症状
- 症状が軽減または悪化する動作がある
- 筋力低下
これらを詳しくお伝えしていきますね。
1.朝方・夜中になると症状が強く出る
手根管症候群の痛みやシビレしびれなどの症状は1日中感じるというわけではありません。
手根管症候群の症状は朝方・夜中になると強くなることが多く、朝起きたと同じタイミングで手の痛みやシビレを感じる特徴があります。
2.異常感覚
体の神経には主に運動と感覚に関係する2つの機能があります。その感覚に関する神経が体の皮膚にある無数のセンサーから受け取った信号を脳へ伝えるという機能です。
手根管症候群では、圧迫による障害によって、感覚が鈍くなったり、手根管症候群の重度な場合は感覚が無くなってしまうこともあります。
3.シビレ
正中神経が支配領域に感じるシビレも手根管症候群の一つです。
手根管症候群の初期には人差し指、中指にシビレがでて、痛みもでますが、最終的になると親指から薬指の親指側の3本半の指にシビレがでます。
4.親指から薬指にかけての症状
手根管を通る正中神経は、親指から薬指の半分を支配しています。そのため、手根管症候群では、小指に症状が出ないという特徴があり、手の甲側にも症状はでません。
5.症状が軽減または悪化する動作がある
手根管症候群の症状は、手を振ったり、指を曲げ伸ばしすることで軽減します。
電車やバスなどの吊り革をつかむなどの動作は手首を酷使するため症状は悪化します。
6.筋力低下
神経は筋肉を収縮させたり、弛緩させたりと運動の調整をします。しかし、神経が締め付けられている状態になるとその調整機能が低下してしまうことがあります。
手根管症候群では、指先を動かすといった手の細かな動きを調整する神経の一つである「正中神経」が障害されます。
手首をよく使う方には
サポーターで手首を固定
手首の酷使を避けるには、手首を使う作業を繰り返し長期に渡って行わないようにするのが最も近道です。ただ、仕事上そうもいかないと言う方もいらっしゃるでしょう。
手根管症候群になりやすいのは手首の屈曲作業です。どうしても作業を辞めることができない方は、サポーターで手首を固定して対処するのも良いでしょう。
ただ、長時間のサポーター使用は他の部分の筋肉に負担をかけやすいので、作業以外の時は外して過ごすことも大事です。
ゆっくりとものを持つ
手根管症候群の方でつい何かを持つ時に、ギュッと握ってしまったりするケースが非常に多いです。
これから少しずつ意識を変えていきましょう。
意識を変えていくことで、負担が軽減してきっと手根管症候群のシビレが改善していきます。
パソコン作業時のキーボード位置
パソコンを使って仕事やゲームをする方は多いと思います。
手首の角度が大きくなればなるほど手首に負担がかかって圧迫してしまいます。
そのため、手首の角度はフラットの状態になるようにキーボード、マウスに軽く手を添えた状態で肘の角度を約90°になるようにしましょう。
痛めている反対の手や両手を使う
ストレッチ
ストレッチを行う目的としては、柔軟性を出すために、筋肉を伸ばすことです。
ストレッチは正しくすることで、筋肉が柔らかくなり、手根管症候群のシビレの改善に効果がみられることもあります。
①腕を伸ばした状態で手のひらを内側に向けて、親指を内側にして拳をにぎります。
その拳を手の小指側に曲げていきます。
※チョップした手を握り垂直に下に曲げるようなイメージです。
②手のひらを上側に向けて、腕は伸ばした状態で手首を曲げて自分側に引っ張っていきます。
引っ張る時には反対の手を使って指から手の甲を持ちます。
③手のひらを上側に向けて、腕は伸ばした状態で指を下にそらしていきます。
引っ張る時には反対の手を使って指から手の甲を持ちます。
そのまま壁に手のひらをつけ、反対の手で腕を上から軽く押すとより効果的です。
しかし、ストレッチをするときに痛みに我慢しながら、筋肉を無理やり伸ばそうとすると、逆に手根管症候群の症状が悪くなるケースがあります。
ストレッチをする場合には、注意点があります。
ストレッチは筋肉を伸ばそうと痛みを感じてまで無理をしないことや体が冷えた状態でストレッチをすると筋肉を傷めてしまうことがあるので必ず身体が温まった状態で行うようにしてくださいね。
まとめ
いかがでしょうか?女性の方であれば手首を酷使するような家事・育児に毎日大変だと思います。日常生活でどうしても手首を使うケースが多い方はサポーターを着けてみてください。
また、現場での仕事をされている方であれば、サポーターなどをすることによって症状の悪化を抑えることもできます。
あなたが手根管症候群でお悩みであればお気軽にお問い合わせくださいね。