坐骨神経痛はどんな症状があるの?

「単なる腰痛だと思ってないですか?」

「立っているのもツラくないですか?」

「痛みや痺れを感じてませんか?」

 あなたは「坐骨神経痛」という言葉を聞いたことがありますか?

「坐骨神経痛」はよく耳にすると思いますが 実は、原因となっている疾患については意外と知られていません。

今回は、あらゆる年齢で起こりうる「坐骨神経痛」と、関連する疾患と症状、日常生活での予防法についてご紹介していきますね。

坐骨神経とは??

まず、はじめに「坐骨」という骨の位置はご存知でしょうか?「坐骨」とは文字通り、イスに座った時に座面に当たる骨の部分のことをいいます。

坐骨神経」はお尻の深い層の筋肉前方にあり、骨盤の中を通り抜け、足の先に向かって1mほど伸びている神経、太さは鉛筆ほどあり、人体で最も太い神経になります。

坐骨神経痛は、脊髄や脊髄から枝分かれした神経根が圧迫され、炎症を起こしていることが原因で各所に出る症状のことを指します。

そのため、坐骨神経痛は「病名」ではなく「病状」になります。腰椎椎間板ヘルニアといった病気の原因となる症状になります。

その坐骨神経痛という症状はどのようなものがあるのかみていきましょう。

 

坐骨神経痛の主な症状

  • お尻から太もも、足にかけて痛みやしびれを感じる
  • 尿漏れがある
  • 片足だけ、腰から下にしびれを感じる
  • 腰やお尻に痛みを感じる
  • じっと立っているのが苦痛
  • スリッパがよく脱げる

 

上記の7項目のうち、一つでも思い当たるのがあれば、それは坐骨神経痛の可能性が考えられれます。

さらに坐骨神経痛には

  ・前にかがむと痛みを感じる「ヘルニア型

  ・うしろに反らすと痛みを感じる「狭窄型

  ・前後どちらに反らしても痛む「合併型

  の3タイプがあります。

立ったまま、前後に体を反らしてみて、どのときに痛みが起こるかチェックしてみてください。自己判断だけで放っておかず、痛みが続くようなら整形外科の診療を受けてください。

なぜなら、ほかの病気で足の血管がつまる動脈硬化や子宮がんの可能性があるかもしれないないからです。

 

坐骨神経痛になる原因と主な種類

原因はさまざまであり腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、梨状筋症候群などが原因とされている。その中で最も多い原因は腰椎椎間板ヘルニアであり、全体の約90の坐骨神経痛はこれが原因とされている。

それでは、坐骨神経痛の原因には、どういったものがあるのでしょうか。

腰椎椎間板ヘルニア

 背骨の脊椎は「椎体」と呼ばれる骨とその間でクッションの役割をする椎間板(ついかんばん)が交互に積み重なっています。椎間板の中にはゼリー状の髄核(ずいかくというゼラチン状の部分があり、椎間板ヘルニアでは、何かしらの理由でこの髄核が押し出されて脊柱管を通っている神経が圧迫されることによって痛みや痺れがでてきます。

この状態が腰のあたりにできると、腰椎椎間板ヘルニアと呼ばれます。

 

腰部脊柱管狭窄症

背骨は、身体を支えるだけでなく、脳から背骨に沿って延びる脊髄という神経を守る役割もあります。

この神経が走っている背骨の隙間のことを脊柱管(せきちゅうかん)といいます。腰あたりの脊柱管が狭くなり神経を圧迫した状態のことで、老化によって脊柱管が狭くなってきます。

また、間欠性歩行(かんけつせいほこう)といった痛みによる歩行障害を伴うこともあります。

間欠性歩行は、脊柱管狭窄症の代表的な症状で、痺れがひどくなると、足が持ち上がらなかったり、下半身に麻痺が広がることで排尿をコントロールできなくなる排尿障害があらわれます。

症状としては、立つ、歩く、背筋を伸ばすといった行動で脊柱管の神経が圧迫され、姿勢や体勢を変えることで、下肢への痛みや痺れが重くなったり、軽くなったりする症状や足に痛みやしびれも起こります。

そのため、腰部に問題があることに気づけず、ただの神経痛のひとつだと勘違いしてしまう人もいますので、間欠性跛行の症状、疑いがある人は、まずは病院へ行って診断を受けましょう。

また、椎間板ヘルニアでは、姿勢を前かがみにすると痛みがあり、脊柱管狭窄症では、逆に姿勢を後ろにそらせると痛みがでます。

梨状筋症候群

お尻にある梨状筋の下を坐骨神経が通っています。この梨状筋が硬くなる事や機能異常を起こす事で、症状が出てくることを坐骨神経痛といいます。

この梨状筋がスポーツや何かにぶつけるなどの外力によって圧迫を受けるとその下を通っている坐骨神経も圧迫を受けて、しびれや痛みを引き起こします。お尻の筋肉が硬くなっていたり、うまく使えずに動きが悪くなっていることが原因と考えられます。

変形性腰椎症

腰の骨が変形することを変形性腰椎症といいます。
この症状になりやすいといわれているのが40代以降や高齢者になります。

加齢や同じ姿勢を長時間続けることによって腰に過度の負担がかかる事が原因とされており、腰の周りの筋肉や組織の柔軟性が低下していることも症状の原因となっているとされています。

 

仙腸関節傷害

仙腸関節は、骨盤を構成する仙骨と腸骨の間にある関節をいい、中腰での作業や急な動作などをくり返すことによって、ゆがみやねじれが生じ、痛みにつながります。

片側の腰に痛みを感じ、お尻や足の付け根や下肢が痛むこともあります。長い時間椅子に座ることができないことと、痛みのでている側を下にして寝ることができないのが特徴になります。

 

症候性坐骨神経痛

レントゲンやMRIを撮ってもよく分からない。神経が圧迫されている証拠がなく、検査をしても原因が分からない。このように原因がわからない症状を「症候性坐骨神経痛」と言われます。

何が原因なのかもわからないと不安になると思いますが、坐骨神経痛の中で最も多いタイプと言えるようです。

 

坐骨神経痛の症状は改善できるの?

上記のように何かの原因によって疾患があらわれ、坐骨神経痛が引き起こされている場合が多いです。
実際には、病院へ受診したとしても、坐骨神経痛の原因がわからないと言われたという方が多くおられます。
ひとつの理由としては、レントゲンやMRIの画像では筋肉などの組織が映らないからです。そのため、坐骨神経痛の原因は見過ごされてしまうことが多いといわれています。
このような場合には骨そのものではなく筋肉が関係している可能性が高いです。筋肉の柔軟性を取り戻していくことで痛みが改善への一歩になってきます。

 

日常生活でできる予防法

姿勢を正す

坐骨神経痛では、日常生活のなかで正しい姿勢をとることが大切になってきます。

「日常生活の中で、無意識で正しい姿勢がとれて、腰に負担の無い状態」が、重要となってきます。

姿勢は悪くないですか?(頭が前に出て背中が丸くなり猫背姿勢)

座っている時、脚を組んでいないですか?(脚を組むことにより骨が歪む)

荷物を片側の肩ばかりにかけていませんか?(左右の体のバランスが悪くなる)

 

あなたはどうでしたか?

これらは無意識の時になっていることが非常に多いです。

これらを日常生活で意識できてくると体への負担が減ってきます。一つずつ改善していきましょうね。

 

ストレスをためない

ストレスや寝不足による体調不良も痛みやしびれに対する感受性を高めます。

気持ちが落ち込むような抑うつ状態になると、痛みやしびれが悪化することが多いともいわれています。

生活のリズムを整え、気持ちを明るく持つように心がけることが大切です。

ストレスは趣味などで解消して、ため込まないことが重要。

しっかり睡眠をとること

好きな音楽や、テレビ、美味しい食事をして五感を楽しむこと

嫌なことはため込まず愚痴を吐きましょう


 ストレスが続いてくると腰痛がさらにひどくなって、仕事を休むことが増えて、職場での人間関係まで悪くなる人も中にはいます。

こういう人こそ、腰痛は心からの警告サインだと思って、まずは心のケアをしましょう。

 

坐骨神経痛を方緩和する寝方

横向きで寝る時は、痛みが出ている側の足を上にする。

上体は赤子のように軽く丸めて、膝は軽く曲げ、左太ももと右太ももの間にタオルをまるめたものをはさむ。

仰向けで寝る時は、両膝を伸ばして足が痛くならない範囲で軽く曲げる。両膝の下にタオル等をまるめたものを置き、腰は浮かさない。うつ伏せの状態で寝るのはオススメはしません。

腰が反るような体勢になってしまい、腰への負担が大きくなってしまうからです。

坐骨神経痛の方の多くが、腰を反らすことで痛みや痺れを感じることが多いため、うつ伏せの状態になることはやめておいた方がいいとおもいます。しかし、中にはうつ伏せの状態が楽な方もおられるのでうつ伏せでも構いません。

あなたの、体が疲れない状態が1番ベストです。

 

体を冷やさない

体が冷えてしまうと、少しの痛みでも強い痛みに感じるようになったり、体の熱を逃がせなくなるので、眠りが浅くなることにも繋がります。

ストレッチやお風呂に浸かることで気分も落ち着き、免疫機能を高めます。

40°の湯で10分の入浴が良いでしょう。適度に汗もかくのでお風呂に入る前と後でコップ一杯の水を飲むようにしましょう。

お湯に浸かることで血行促進につながります。

まとめ

坐骨神経痛に悩む人は、お仕事で長時間同じ姿勢をとっていることが多いです。

当院では患者さん一人一人に姿勢のお写真をとらせていただき姿勢分析を行い施術をしています。

姿勢のアドバイスや日常生活での注意点などもお伝えしています。

デスクワークなど、イスに座り続けることで神経を圧迫し、血流を悪くするので坐骨神経痛を誘発しやすくなります。あなたの普段の姿勢は大丈夫ですか?まずは今までの生活習慣を見直して頂き、悪い姿勢でいる時間を短くする事から行いましょう。

体を動かして痛む場合は絶対に無理はしないで下さい!

あなたがもし、坐骨神経痛でお悩み、ご相談あればお気軽にお問い合わせくださいね。

 

\この記事は私が書きました/

非公開: 上嶋 健五(うえじま けんご)

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