なぜ肩こり頭痛で嘔吐になるの?

 

  • 肩こりを感じてから気分が悪いと感じる
  • 頭が痛くて嘔吐を繰り返している…
  • 仕事や家事に支障がでている

 

普段の生活でこのように感じることはありませんか?

現代では、頭痛が国民病といわれるほど悩まれる方が非常に多くなっており、日本人の4人に1人にあたる約3000万人の方が頭痛もちといわれています。

頭痛と嘔吐を伴う症状において、なぜこのような症状になっているのかを知っておくことが重要になります。

原因を知ると同じ症状を繰り返さないように予防にもつながります。

今回は、肩こりからくる頭痛の種類や原因と嘔吐の関連についてお伝えしますね。

肩こりってどういう状態?

よく周りの方が「肩がこってる」と言われているのを聞いた事があるとおもいます。

肩がこりが一体、どういう状態なのかご存知でしょうか?

 

肩こりとは筋肉が縮んで硬くなった状態のことをいいます。

肩は㎏の重たい頭と腕の重みを首から肩周りにかけての筋肉によって支えています。デスクワークや運転などで長い時間同じ姿勢が続くと、肩周りの筋肉に大きな負担がかかるところになります。

 

筋肉に負担がかかると、疲れの物質である「乳酸」が体にたまります。

その乳酸が体に溜まることによって、筋肉が硬くなり、筋肉の中を通っている血管を圧迫してしまいます。それによって血行が悪くなり筋肉に酸素を送ることがでなくなってしまうため、体に老廃物が溜まって筋肉の痛みやこりが引き起こされます。

 

肩こりから頭痛になるメカニズム

肩こりになると筋肉が縮んで硬くなります。その状態になると、筋肉の中を通っている血管が圧迫されて血流が悪くなります。

血行不良によって血管内の酸素が不足の状態になり、血液が必要なところに酸素や栄養が行きにくくなるため様々な症状につながってきます。

脳は働くうえで大量の血液が必要なため、血管が圧迫されて血流が悪くなると、血管内の酸素が不足の状態になります。血管内に老廃物が発生することで血行不良になり頭痛が引き起こされます

吐き気

なぜ頭痛で嘔吐が起きるの?

なぜ、肩こりが悪化してしまうと吐き気・嘔吐が起こるかご存知ですか?

なぜ肩こりで吐き気が起こるのかというと、肩こりが悪化することで首や肩周りの筋肉が硬くなり血液不足の状態になり、脳に必要分の血液が流れないからです。

血液不足の状態になることで嘔吐中枢といわれるところが刺激されるため吐き気が引き起こされます。

また、吐き気・嘔吐だけでなく、めまいや頭痛などの症状も起きてきます。

嘔吐を感じる場合は肩こりが重度の状態が多いです。

肩こりは日常生活の中に原因があります。

主な、原因をみていきましょう。

 

  • 長時間同じ姿勢

頭の重さは約kgあるといわれています。

この重い頭を支えているのは首から肩にかけての筋肉になります。

デスクワークや運転等でうつむいている時間が長いと首かた方周りの筋肉に負担がかかるので、肩こりの原因になります。

  • スマホ、パソコンの使いすぎ

長時間スマホ、パソコン等の画面を見る状態が続いたり、モニター画面からの強い光を長い時間見続けることで眼精疲労になってしまいます。

眼精疲労」というのは、しっかりと睡眠を確保しても目の痛みやかゆみがある状態をいいます。

スマホ、パソコン等の画面を見るときに、まばたきの回数が減ることで、目のかわく状態が続いて疲労してしまうことです。

この状態が続いてしまうと、首から肩にかけての筋肉にも負担がかかるので肩こりになりやすくなります。

  • 精神的緊張・ストレス

 

ストレスがたまった状態で発散されずにいると、自律神経のバランスが乱れ血行不良が起こります。そうなると筋肉が硬くなっていきます。

ストレスがたまると交感神経(主に興奮状態)が働き、意識をしていなくても無意識に力が入るようになります。その状態がつづくと、心配事やストレスなどにより頭が緊張することで首から肩の血流が低下してしまいます。

 

 

吐き気・嘔吐を引き起こす頭痛

頭痛の中でも、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に大きくわけることができます。

  • 一次性頭痛頭痛の症状が主体の頭痛
  • 二次性頭痛病気が原因で引き起こされている頭痛

その2つの種類の中で吐き気・嘔吐を伴う頭痛をご紹介していきますね。

 

吐き気・嘔吐をともなう一次性頭痛

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、頭の周りを何かで締め付けられるような痛みが続くのが特徴です。
筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起きる痛みです。

「緊張型頭痛」を引き起こす原因は、精神的・身体的ストレスが多いとされています。

 

肩こりと関連のある頭痛のほとんどが、「緊張型頭痛」といわれています。

緊張型頭痛は、頭の位置が前かがみになる姿勢に多くみられ、長時間のデスクワークや運転をしている方に多いです。

うつむき姿勢などを長時間続けると頭や首・肩の筋肉が緊張するため引き起こしやすくなります。

症状が悪化すると、めまい吐き気などを引き起こすこともあります。

片頭痛

何らかの影響で脳の血管が急にひろがって起きるのが片頭痛です。

こめかみから目のあたりにかけて脈をうつようなズキンズキンとした痛みも片頭痛の特徴になります。

その痛みが片側だけの場合もあれば、両側に症状が出ることもあります。

脳の血管がひろがることで、周りの神経を刺激して、その刺激によって炎症物質が血管をさらにひろげて「片頭痛」を引き起こします。

精神的なストレスから解放されたとき、血管が急にひろがることがあり引き起こされることがあります。

片頭痛は、男性よりも女性に多くみられ、普段は気にならないような音、光、臭いに敏感になり不快と感じるといった頭痛以外の症状も特徴になります。

 

また、片頭痛は肩こりと非常に関連があり、頭の血管が拡がることで引き起こされるため、「血管性頭痛」ともいわれています。

日常生活に支障がある場合は、頭痛外来などの受診をおすすめします。

吐き気・嘔吐をともなう二次性頭痛

吐き気・嘔吐をともなう主な二次性頭痛をご紹介します。

くも膜下出血

くも膜下出血の発症の特徴は「突然ハンマーで後頭部を殴られたような激しい痛み」です。

くも膜下出血での出血がひどい場合、激しい頭痛・嘔吐・発作・けいれんなどの症状がおきて、意識がなくなることもあります。

数秒~数時間で意識はもどりますが、なかにはそのまま死んでしまう場合もあります。

くも膜下出血の疑いがある場合は、一刻も早く病院へ行く必要があります。

脳腫瘍

脳腫瘍は早朝に強い頭痛や吐き気、嘔吐症状が強く出る事が多く、頭が締め付けられ感じがあり、じわじわと症状が強くなることがあります。

早朝に頭全体あるいは一部に圧迫感、急に嘔吐したり、発作やけいれんの症状を感じるときは、脳腫瘍が疑われますので、このような症状が起きたときはすぐに病院へ行きましょう。

また、頭痛以外に視力の低下や視野が狭くなるといった視力障害などにもなります。

脳出血

脳出血は、脳の血管が破れて出血し、その出血のかたまりが脳を圧迫することで頭痛が引き起こされます。

脳出血は真冬の時期の朝7時・夕5時頃に突然発症します。

なかには吐き気や嘔吐を伴うケースもあります。麻痺やしびれなど、手足がしびれてスムーズに動かせない、物が二重に見えるといった症状がでたときは、脳出血が疑われますので、このような症状が起きたときはすぐに病院へ行きましょう。
手を動かしたり、歩くのが困難になることもあり、めまいや頭痛、嘔吐などの初期症状があります。

緑内障

緑内障は頭痛以外に吐き気、充血などが発症します。

頭痛や吐き気以外に、目の痛み、眼の充血、視力低下、虹視(光のまわりに虹が見える)、目がかすむといった症状などが起こります。治療せずに放置していると、眼が見えなくなる失明のおそれがあります。

緑内障は一刻も早く治療を開始する必要があります。

吐き気・嘔吐を伴う肩こり頭痛の予防法

姿勢を正す

肩こりからくる頭痛は、長時間のデスクワークや運転などの方に多いので正しく座ることを意識しましょう。

座っている時には、頭の位置が体の中心より前に倒れないように注意してくださいね。

イスに座るときは、背中が丸まらないように、あごを引いた状態を意識しましょう。

パソコンのキーボードの位置は体から遠すぎてしまうと肩が内側へ巻いてしまうので、キーボードの位置は遠すぎないようにしましょう。

また、パソコンの画面と目の距離は近すぎないように気をつけましょう。

 

肩甲骨回し体操

①両肘を90度程度に曲げて、肩甲骨を大きく回します。

②10回行いましょう。

 

※胸を張って、肩甲骨を寄せるように意識しましょう。

眼精疲労の解消

①両手の人差し指を目の付け根にあてます。

②ゆっくりとアイラインの下をなでて頬へと流します。

③これを5回行いましょう。

④次は人差し指を眉間にあてます。

⑤ゆっくりと眉毛の上をなぞるように耳へと流します。

⑥これも5回行いましょう。

 

規則正しい生活

日常生活でのストレスや不眠などで悩んでいる人は多く、十分な睡眠が筋肉の回復に1番効果的といわれています。

また、午後10時から午前2時はゴールデンタイムと呼ばれ、身体が回復するのに効果的な時間帯になります。

肩こりからくる頭痛のある多くの方が、質の良い睡眠がとれていません。

きちんと睡眠がとれていないと体の緊張や疲れが取れにくいため肩こり、頭痛や吐き気がひどくなるという悪循環になります。

食生活では、栄養素をバランスよく摂取するようにしましょう。暴飲暴食には注意してくださいね。

胃腸が弱くなると、その周辺の筋肉も弱くなり、それが原因で筋肉も硬くなるため、血流の悪化になり肩こりが引き起こされるといわれています。

適度な運動・ストレッチ

適度な運動をすると筋肉の疲れが解消し、血行がよくなります。

基礎代謝が上がる効果があり、身体の熱を産生することによって血行が良くなります。

流れが良くなると、身体に溜まった老廃物も身体の外に出ていきます。

ストレッチには筋肉をやわらかくする効果があります。

ストレッチでは無理に伸ばさず、心地よいところで行うのが良いでしょう。また、体が温まった状態のほうが筋肉は柔らかいため入浴後などに行うのがおすすめです。

まとめ

いかかでしたか?

あなたの肩こり頭痛によって吐き気や嘔吐の症状は見つかりましたでしょうか?

現代は、スマートフォンやパソコンの普及によって姿勢の崩れや、目の疲れが肩こりの状態をつくっています。

頭痛や吐き気、嘔吐の症状は肩こりが引き起こしているケースが非常に多いです。肩こりを予防すると、一緒に他の症状も引き起こしにくくなります。

日常生活での見直しをおすすめします!!

肩こり頭痛や吐き気、嘔吐の症状でお悩みでしたら当院までご連絡くださいね。

\この記事は私が書きました/

非公開: 上嶋 健五(うえじま けんご)

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